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『恐竜全滅、酸性雨も原因?』おはようございます。
今日の天気は雨、最高気温は13度と肌寒く感じる1日となりそうです。
本日12月2日は「日本人宇宙飛行士記念日」です。 1990年のこの日、TBSの秋山豊寛記者(当時)を乗せたソ連のソユーズTM11号が打ち上げられ、日本人初の宇宙飛行に成功した。
さて本日は「恐竜全滅、酸性雨も原因?」のお話です。 長くなりそうですがご興味のある方はお付き合い下さい。
かつて地球で繁栄した恐竜は6600万年前に突然絶滅した。きっかけは小惑星の衝突だ。 その痕跡がメキシコ湾の地下にあり、最近の地質調査から新たな事実が浮かび上がってきた。 地層内の硫黄分が空中に舞い上がり、環境は激変した。 太陽光が遮られて寒冷化した従来説に加え、長期の酸性雨も説得力を増し、絶滅を招いたのではと議論されている。
6600万年前、現在のユカタン半島北端部に直径10〜15キロメートルの小惑星が秒速20キロメートルの猛スピードでぶつかった。 現在この地下に直径約160キロの痕跡が残り(チチュルブ・クレーター)と呼ばれる。 「小惑星の衝突で生じた高温により硫黄を含む鉱物が蒸発した。少なくとも3250億トンと膨大な量の硫黄が大気中に放出された。」
このクレーターの掘削調査で採取した岩石を分析した米テキサス大学のショーン・グリック教授ら国際共同チームはこんな結果をこの9月に発表し、専門家の注目を集めている。 小惑星の衝突はすざましく、東日本大震災の1千倍のエネルギーを持つマグニチュード11の巨大な地震が発生した。 半径1500キロメートルの範囲で火災が起き、巨大な津波は800キロ離れた米イリノイ州あたりまで届いたと言われる。 これが中生代(2億5000万〜6600万年前)に栄えた恐竜を絶滅させる引き金となったと言うのが定説になっている。 しかしどのような環境変化が続いて絶滅に至ったのかについては様々な仮説が提案され議論が続く。
最も有力な説は「衝突の冬」と言う地球の寒冷化だ。舞い上がったチリや火災で出たススなどが太陽光を長期間遮り気温が低下した。 植物が枯れるなど生態系は大きく変化し、当時の食物連鎖の頂点に立つ恐竜も息絶える筋書きだ。
この掘削調査に加わった東京大学の後藤和久教授は「地震や火災、寒冷化で恐竜を含む75%の種が消える大量絶滅が起きたとは考えにくい」と疑問を挟む。 テキサス大学などによる分析結果は謎を解く手がかりになりそうだ。
このクレーター周辺には硫黄を多く含む地層がある。 日米欧や中国などの研究者で組織する国際チームが2016年に現場を地下1.3キロまで掘削して採取した岩石からは、硫黄がほとんど見つからなかった。 「失われた硫黄は長期の酸性雨になったに違いない」日本の研究者はそんな見方を強くしている。
小惑星衝突直後の様子を計算機による模擬実験で再現した。 地層内にあった硫黄は三酸化硫黄という化合物に変化し、他のガスや海水と共に高度1000キロメートルと宇宙空間まで巻き上げられた。 わずか数十秒間に巨大な雲も発生した。雲に含まれた酸性の粒は、地表のあらゆる場所へ降下する過程が示された。 大野上席研究員は「硫酸並と最も酸性度の高い雨が、おそらく衝突の1日後から1週間振り続いただろう」と予想する。 陸上の植物は枯れ、海にすむ植物プランクトンも殻が溶けて死滅した。海の酸性化は半年〜3年は続いたとみられる。
陸上ではトリケラトプスを始めとする植物の恐竜が死に絶え、ティラノサウルスなどの肉食恐竜が絶滅した。 海でも植物プランクトンを食べる動物プランクトンやより大きいアンモナイトなどが死に絶えた。そんな連鎖が起きた可能性が高いと言う。
大野上席研究員らは小惑星に見立てた金属片を秒速20キロメートルに加速して硫黄を多く含む岩盤にぶつける実験でも同様の結果を得ている。 高温になった岩盤から硫黄が蒸発し大部分が酸性を作る三酸化硫黄のガスになった。
グリック教授らはエアゾールが太陽光を遮り地球が寒冷化した従来説を以前有力と考えている。 大野上席研究員らは、衝突実験でエアゾールになる二酸化硫黄はほとんど発生しなかったし 「エアゾールの効果は1ヵ月ぐらいしか続かない」ため、酸性雨説の方がつじつまが合うと説いている。
なるほど、酸性雨説説得力がありますね。 寒冷化とのダブルパンチでは流石に恐竜やあらゆる種が絶滅してしまいますね。
では今週も頑張って参ります。
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