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『ボーイング苦渋の選択』


おはようございます。

 

今日の天気は曇りのち晴れ、最高気温は16度と比較的暖かく感じる1日となりそうです。

 

本日12月18日「東京駅完成記念日」です。

1914 (大正3)年のこの日、東京駅の完成式が行われた。

1908年から工事が行われ、6年半かけて完成した。

12月20日に開業し、東海道本線の起点が新橋駅から移された。

さて本日のお話は「ボーイング苦渋の選択」です。

少々長くなりますのでご興味ある方はお付き合い下さい。

 

米ボーイングは16日、2度の墜落事故を起こした主力機「737MAX」の生産を2020年1月に停止すると発表した。

年内を想定していた運行再開が認められず、出荷の目処が立たないまま、生産を続けることが困難になった。

ボーイングの収支は一時的に改善するものの、導入する数千社に上る部品メーカーに影響が出れば、生産再開へのハードルが上がる。

中長期的な顧客離れなども懸念される。

 

ボーイングは生産の停止により、財務の悪化を食い止める考えだ。

複数のアナリストによると、出荷のめどが立たない737MAXの生産を続けることで、四半期ごとに約55億ドル(6000億円)のキャッシュフロー(現金収支)の悪化につながっていた。

 

本業から得られる資金から設備投資等を差し引いたフリーキャッシュフロー(純現金収支)は19年1〜9ヵ月に20億ドル強の赤字に陥った。

必要な手元資金の水準を確保するためにこの間、社債発行等新規で200億ドル近い借り入れに踏み切った。

生産停止で部品の調達コストを抑え収支は一時的に改善する。

ただ市場関係者からは懐疑的な意見が相次ぐ「生産停止は財務体質の悪化を食い止めるには効果的だが、その後の再開が困難になる」。

サプライチェーン(供給網)に広がる影響を懸念する。

 

数百万点の部品を用いる航空機のサプライチェーンは裾野が広いため、生産ラインを完全に止めれば影響の長期化は避けられない。

金属部品などは生産を一旦止めると、設備のメンテナンスや試運転が必要になる。

ボーイングは再開準備や別の作業の割り当て等でレントン工場(ワシントン州)の雇用を維持する方針だが、従業員を抱え続けられる部品メーカーばかりではない。

レイオフ(一時解雇)を迫られれば、従業員の再確保にも時間がかかる。

「サプライヤーの負担が重い上、ボーイングの技術者の流出につながりかねない。どちらも再開後、エアバスに対する競争力を低下させる原因になる」と指摘する。

 

ボーイングは4月に同期の生産ペースを約2割引き下げた。この時点では遅くとも9月には運行再開が認められると踏んでいた。

米議会や欧州当局などが米連邦航空局(FAA)の安全審査を問題視したことで手続きが難航し、生産を継続する条件だった年内の再開は不可能になった。

FAAは航空再開の見通しを明らかにしていないが、航空業界では「1〜2月の再開は難しい」との見方が多い。

 

生産を終えたものの、出荷ができずに駐機されている737MAXはすでに400機に達し、運行停止前に引き渡した機体の数を上回っている。

仮に運行再開が認められても、乗員訓練など航空会社側の受け入れ体制が整うには時間がかかる。

混乱の長期化やイメージ低下を懸念し、将来の収益につながる受注も低迷している。

旧モデルを含む「737」 シリーズの新規受注は事故後 34機と約9割も減り、今年に入って約680機の受注を積み上げた競合機、エアバス「A320」シリーズとの差は歴然としている。

 

主力機のつまずきはボーイングの商用機の事業全体に大きな影響もたらしかねない。

 

ボーイング程の大企業でもこの様になるとは驚きですが、安全第一で早期の再会を祈るばかりです。

 


2019年12月18日 08:49 |



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